痛みとストレスの関係性②

八千代市八千代緑が丘のみなさま、こんにちは!八千代緑が丘の整体院ルピナス治療院です。
 
昨日は、ストレスと痛みの関係性についてお話ししました。ストレスがあると出てくる痛みもあるということです。そのメカニズムについてお話ししました。
 
今回は、その実例についてもお話ししましょう。
 

マウスを使った実験

とあるマウスを使った実験では、片方の足の神経を太い針で損傷させ、痛みのストレスがある状態で長期飼育すると、脳からのストレス物質の過剰放出に因り、針で損傷している反対側の神経細胞が崩壊し、広範囲に疼痛を引き起こす事が証明されました。
 
また、このネズミに抗うつ薬を早い段階で与えると反対側の神経損傷が軽微で済むことも確認されています。
 
この実験結果からは、人間のように高次機能を持たない動物でも『痛み』という恐怖、不安、情動的ストレスを感じており、抗うつ薬を用いることで、間接的に神経損傷や疼痛改善に繋がることがみてとれます。
 
このマウスを使った研究からも、痛みのストレスが脳内の異常をきたして症状を複雑化させること、そして精神・情動的なストレスを除くことが痛みの軽減に寄与することが推察されます。
 
そして人間も、説明のつかない疼痛に長期間さらされると、心因的・情動的ストレスにより情動記憶中枢が活性化して慢性疼痛の原因となるおそれがあることが指摘されています。
 

原因不明の痛みへの処置とは

原因不明の慢性疼痛に対しては、日本ペインクリニック学会が「神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン」として、治療対応の原則を定めています。
 
ここでは脳内におけるストレスによる内分泌系の異常を念頭に、薬剤によるコントロールを基本としています。
 
具体的には、治療薬は末梢神経細胞の興奮を抑制するリリカを第一選択とし、次に情動ストレスを緩和させる目的で抗うつ薬や脳内のセロトニン・ノルアドレナリンの濃度を高める向精神薬や弱い麻薬に分類されるトラムセットを使用することを提唱しています。
 
そして情動記憶に関与する紡錘状回を鎮静化させる目的で、認知行動療法が推奨されています。
 
また、厚生労働省のまとめによる「慢性疼痛患者のセルフケアガイドブック(平成24年)」によると、薬剤以外のケアとして、運動、痛みに対する学習、認知行動療法や瞑想などによる痛みに対する考え方の変換、温泉療法が推奨されています。
 
また、マッサージ・アロマテラピー・ドッグセラピー・食事療法・音楽療法などは、絶対的な効果はあるとは言えないとしながらも、リスクが少ないことからある程度の推奨となっています。
 

整体施術と、この種の痛みの関係

コンディショニングの観点からこの慢性的な疼痛を考えると、やはり「いかに疼痛の長期化を防ぐか」という点が重要だと思います。
 
痛みにつながる機能障害では、急性期(炎症期)→慢性期という経過をたどりますが、急性期が長期化したり、慢性期でうまく回復基調に乗せられないと、痛みとそれによるストレスが長期化してしまいます。
 
ですから、身体に痛みやコリといった不調が出た場合は決して放置せず、急性期・慢性期に応じて適切な処置をすることが大切です。
 
急性期の悪化原因は、何といっても患部に無用なストレスをかけることで組織損傷や炎症の悪化をきたし、炎症が治まらず急性期状態が伸びててしまうことです。
 
対して慢性期の長期化の原因は、傷が修復した後も必要以上に患部周辺をいたわってしまい、結果患部周辺組織の機能低下→二次的な機能障害に至ってしまうパターンが多いです。
 
すでに慢性的な疼痛にさらされている場合は、炎症性か機能性かを見極めたうえで適切なコンディショニング(筋柔軟性や筋力の回復・関節機能(関節の動き)の改善)を行うことで症状を軽減させ、ストレスの原因である痛みそのものを減弱化させるのが有効だと思われます。
 
またコンディションで改善する過程で、「自分の痛みは身体機能の改善で軽減することができるんだ」というふうに意識を変えてもらうことも大切です。
 
また、脳内の疼痛緩和物質であるセロトニンの分泌を増やす目的リラクセーションや呼吸法を取り入れることも有効と思われます。
 
なお慢性期において、処置を行うことで患部症状が悪化するのであれば、その部位には炎症が残っており普段の生活や体重過多・筋力不足・よくない姿勢などで患部に機械的負荷が掛かり続けていることの示唆にもなります。
 
この場合は仕事やスポーツで掛ける負荷の見直しや、体重減少・姿勢の見直しなどの体質・生活面からのアプローチも必要になります。
 

痛みとは直接関係のないストレスによる症状の出現・悪化

ここまでは故障というメカニカルなストレスと痛みによるストレスの関連について述べてきましたが、さらに言及しておくべき事項があります。
 
それは、痛みとは直接関係のないストレスによる症状の出現・悪化です。
 
上に情動と痛みはリンクしていることについて述べましたが、痛みを起こす・悪化さえるストレスは痛み由来とは限らないというケースがままあります。
 
私が以前施術させていただいた患者さんの中には、育児や受験で深く悩まれていた方もいました。
 
この方々で印象的だったのが、ある程度通っていただくうちに心を開いてくださり、ご自身の抱えている人生・生活上の悩みを吐露していただいたときに大きく症状が軽減したことでした。
 
また、知り合いの施術家の方の中にも、どんなに技術を尽くしても良くならなかった方が、個人的な悩みを涙ながらに吐き出すと嘘のように良くなった、という経験をした方もいました。
 
痛みの対処は手技や処置だけで完了するケースは少ないものです。
 
痛みを出している組織は何か、その組織に負荷が掛かっている原因は何か、その負荷を取り除くには何が必要なのかを総合的に判断し、手技や処置に加えて生活・運動指導をしてようやく改善に至るケースが殆んどです。
 
こうした点はコンディショニングを専門とする手技療法家の得意とする部分でもあります。
 
そして、痛みとは身体機能的な問題に限らず、様々な精神的な負担が複雑に関与します。
 
こうしたお悩みを真摯に受け止めることができることも、比較的施術で関わる時間が長いコンディショニングに求められていると思います。
 
今までいろいろ試してみたけど効果が感じられなかったという方は、一度コンディショニングを検討していただくのもよいかと思いますし、施術に取り組む者も痛みと情動の関係としっかり向き合うようになっていかねばと思います。
 
但し、改善は複合的かつ継続的な取り組みが必要です。来て即日、ご自分は何もしなくても改善する、という考えを捨て、ご自分の生活・体型・体力、そしてご自分の人生や生活としっかりと向き合う意識をもって頂ければ幸いです。
 
当院も患者様のお悩みと正面から向き合って、共に改善に向けて歩んでいける治療院でありたいと考えております。

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